
遠野郷しし踊り
岩手県
出演/遠野郷しし踊り保存会連絡協議会
昔から内陸部と沿岸部の宿場町として栄え、南部氏の城下町でもあった岩手県遠野市。その風土と歴史から生み出された「遠町物語」は今も民俗学的に貴重な資料となっています。遠野郷のしし踊りは幕踊系の鹿踊りで、今から約三百八十年前、領主阿含沼氏の時代に伝来した獅子踊りに、遠野三山(早池峰、六角牛、石上)を霊山とする山岳信仰の所産として、神霊の神楽を合体させたものです。その後、氏子(農民)の手によって更に改良が加えられ、鎮守の氏神、領主、先祖の霊に、農民和平と天下太平を感謝して奉納され、現在に継承されています。

角浜(かどはま)駒踊
岩手県
出演/角浜駒踊保存会

古くから馬の産地として知られる南部地方の駒踊りは、二歳馬の野馬取り行事を模してはじめられたといわれ、伝統ある青麻県三戸郡上町赤保内の駒踊りから昭和十七年に角浜に伝承されました。角浜の駒踊りは歴史的には新しいものですが、由緒ある地域からの伝授と、優れた指導者と継承者に恵まれています踊り手は黄緑色の腰きりジュバンで、赤・黄・黄緑色のタスキと、ハチマキをといった鮮やかな出で立ちで、馬の作りものを腰に着けます、旗持ちを先頭に、太鼓・箭・手平鉦のお囃子と、駒を着けた踊り手が続き円陣を作ります。騎踊りの踊り手は両手に手綱を取り、調子を八日わせながら軽快に踊ります。
瀧澤鶏舞
岩手県
出演/池澤鶏舞保存会
一般には「ケイマイ」といい、「ケイバイ」「ケンバイ」などと呼ばれることもあります。高天原の「天の岩戸開き」に因み、天照大神がおでましになったとき、鶏が驚喜して乱舞した姿をアメノウズメノミコトが振り付けた踊り。または、姨捨伝説と結びついて、捨てられた父母の霊を供養する踊りとして伝えられたという説もありますお囃子は、太鼓・手平鉦・笛。踊り手は太夫・向肉太夫・鳥兜の踊り手がいます花(ヤナギともいう)を持つハナモチを先頭に、お離子、踊り手が続き花を中心に踊り手は円陣になって輪踊りをします中央に立てられる花などは、精霊の依り所と考えられています。

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